今回のアップデートでは、Ampacheサーバと曲情報を完全同期せずにJustPlayerを使用できるモードが追加されています。これによって、今まで時間のかかっていたAmpacheサーバとの同期をせず、Ampacheサーバの音楽を聴くことができます。
また、タブの位置を上部に置くか下部に置くかを、設定できるようになりました。下部に置くことにより、片手で操作してる際、タブに指が届きやすくなりました。
さて、今回はそのJustPlayerと連携できるAmpacheサーバのインストール方法を紹介します。
必須環境
まず、Ampacheをインストールするには、以下の環境が必要です。
- 以下のソフトウェアがインストールできるサーバ
- ウェブサーバ
- PHP(ビルドオプションとして mbstring, gettext が設定されていると多言語対応が向上します)
- MySQL
- Ampache 3.5.4 Stable
弊社では、以下の環境にて、Ampacheの動作を確認しています。
- CentOS 5.6 (Linux)
- Apache (ウェブサーバ)
- PHP 5.1.6
- MySQL 5.0.77
- Ampache 3.5.4 Stable
PHP, MySQLについては導入されている前提で進めていきます。
ここから、Ampacheのインストールが始まります。
大きな流れとしては以下のようになります。
- Ampacheのダウンロードと設置
- Ampacheのインストール
- パッチを当てる
- カタログの追加
Ampacheのダウンロードと設置
Ampacheをダウンロード、解凍します。
サーバのターミナルにログインして、以下のコマンドを打ち込みます。
$ wget http://ampache.org/downloads/ampache-3.5.4.tar.gz
$ tar zxvf ampache-3.5.4.tar.gz
解凍したディレクトリを、Webサーバからアクセスできる箇所に設置します。
$ sudo mv ampache-3.5.4 /var/www/html/
ウェブブラウザを立ち上げて、サーバのアドレスに対してアクセスします。
http://(ウェブサーバのIPアドレス)/ampache-3.5.4/
例えば、以下のようなアドレスになります。
http://192.168.11.10/ampache-3.5.4/
うまくアクセスできれば、以下のような画面が表示されます。
「Required」と書かれたところに、すべて OK と表示されていると、インストールを先にすすめることができます。
NG と表示されている場合は、MySQLやPHPのモジュールがうまく導入できていない可能性があります。PHPをビルドするときのビルドオプションを再度確認してみてください。
また、上記アドレスアクセスできない場合は、以下のような原因が考えられます。
ウェブサーバのIPアドレスが間違っている
ウェブサーバのIPアドレスは、以下のコマンドで調べることができます。
「inet addr:」の後に続く番号が、ウェブサーバのIPアドレスとなります。
$ sudo su -
# ifconfig
eth0 Link encap:Ethernet HWaddr 01:23:45:67:89:AB
inet addr:192.168.11.10 Bcast:192.168.24.255 Mask:255.255.255.0
(以下略)
解凍したAmpacheディレクトリを設置する場所が間違っている
CentOSでは、Apacheをパッケージインストールした時の公開ディレクトリが、標準では /var/www/html/ になっていますが他のOSでは異なる場合が多いです。
各OSの設定に合わせて、設置場所を変更してみてください。
Ampacheの設置はこれで完了です。
Ampacheのインストール
では、先ほどブラウザでAmpacheにアクセスした時の画面を表示して、インストールを続けて行きましょう。
ドロップダウンボックスから「日本語」を選び、Start Configurationをクリックします。
Ampache用のデータベースを作成
表示されている欄に、必要事項を入力していきます。
以下は設定例です。
入力したユーザ名とパスワードは忘れないように、紙などにメモしておきましょう!
入力できたら、「データベース挿入」をクリックして次へ進みます。
Ampacheコンフィグファイル(ampache.cfg.php)の生成
前の画面で入力したデータベース名、MySQLのユーザ名、パスワードを入力して、「コンフィグの書き込み」をクリックしてください。
※「コンフィグの書き込み」をクリックしたときにエラーが出ると、突然画面が英語になってしまうことがありますが、気にせずに進めていきましょう。
入力した内容でデータベースへのアクセスが成功した場合、ampache.cfg.phpファイルのダウンロードが始まります。
ウェブブラウザを閉じずに一旦置いておき、ターミナルからampache.cfg.phpをampacheのconfigディレクトリへ移動します。
$ sudo mv ampache.cfg.php /var/www/html/ampache-3.5.4/config/
無事に移動できたら、Webブラウザに戻り、[コンフィグのチェック](または[Check for Config])ボタンをクリックしましょう。
↓
チェックでOKがでましたので、[ステップ3へ続ける]をクリックします。
Ampacheの管理者アカウントを作成
パスワードを入力して、「アカウント作成」をクリックします。
これでAmpacheのインストールは完了です。
パッチを当てる
Ampacheには幾つか表示上の問題があります。
現在弊社で不便だなと思っている点は以下の点です。
- 音楽につけられているタグ(ID3tag)の内容がShift_JISである際に、曲名が文字化けしてしまう
- ID3tagにタイトルが付けられていない場合、曲のタイトルが音楽ファイルのフルパスになってしまう
- 動画を登録した際、動画自体に関連付けられているタグが読み取れない場合や、タグが入力されていない場合、動画のタイトルが空になってしまう
これらの問題を解決するために、以前弊社にてパッチを作成しました。
しかし、あのパッチはAmpacheの開発版に向けたパッチであったため、
Ampacheの安定版(3.6.4)には対応しておりません。。
そこで、2と3の問題に対応するパッチを再度作成しました。
(1に関しては、Ampache安定版と開発版とでソースコードに大きな差異があるため、まだソースを追いかけられていません。近日対応パッチを公開予定です。)
以下のコマンドで、パッチを当てることができます。
$ wget http://dl.dropbox.com/u/214838/blog/ampache-3.5.4-catalog_title.patch
$ cd ampache-3.5.4/lib/class
$ patch < ~/ampache-3.5.4-catalog_title.patch
カタログの追加
インストールとパッチを当てるのは終わりましたが、まだ肝心の音楽が登録されていません。
音楽の登録は、音楽が入っているディレクトリをAmpacheに教えてあげると後は自動的に行なってくれます。
今回は、仮に音楽が入っているディレクトリが /opt/musics/esperia にあるとします。
これをAmpacheに登録してみます。
管理者ユーザでログインして、左側のメニューから[管理者]→[カタログの追加]をクリックします。
次に、カタログを追加する画面で以下を入力します。
カタログ名 … (カタログの名前です。何でも構いません)
パス … (音楽が入っているディレクトリを指定)
入力できたら、[カタログの追加]をクリックします。
すると、自動的にAmpacheが音楽を登録してくれます。
音楽を全て登録し終わったら、音楽がちゃんと登録されているか確認してみましょう。
[続ける]ボタンを押した後、左側のメニューから[ホーム]→[曲タイトル]をクリックします。
曲が登録されているはずです。
これで、Ampacheのインストールは終了です。お疲れ様でした!
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